【業者教える】リノベーションとは?リフォームとは何が違う?そもそも言葉がおかしい

リフォームと似た言葉としてリノベーションという言葉があります。

一部の人は同じような使い方をしていますが、厳密には意味が違います。

意味が違うのですが、それはあくまで日本語としてはです。本来の意味でいえば、そもそも最初に使いだした人がややこしい事をしたのです(笑)

今回は

リノベーションとリフォームは何が違う?そもそも言葉がおかしい

特に必要の無い知識かもしれませんが、リフォームやリノベーションを検討している方は、知ってて損はないと思うので、解説します。

リフォームとリノベーションとの違いは?

一般的に昔からよく使われるのは「リフォーム」という言葉で、15年程前から「リノベーション」という言葉が使われるようになってきたかと思います。

リフォーム工事とは

一般的に言われるリフォーム工事とは、

古くなったり、傷んだ部分を修理・交換して新築の状態に近づける工事です。
あえて、近づける工事と書いたのは表面上はキレイになっても下地材や、水道管・電線などは必要な範囲でしか手を付けず、使える物は古いまま使われるので、完全に新築時の価値とはならないからです。
小規模から大規模まで、「新築当時の価値まで近づける工事」は全てリフォームと呼ばれます。

リノベーション

リノベーションとは、解体出来る物は全て一度解体し、水道管や電線なども含め一から作り直す工事です。

一度壁や床なども全て解体するので、間取りも一から組み直します。

一度全てを解体し、新たに家全体を新築時以上の価値になるように作っていく工事。

これがリノベーションです。

家全体を作り直す工事になるので、工事規模や費用は、

リノベーション > リフォーム

になります。

両者の違いは?

  • 新築時の価値に近づける工事 → リフォーム
  • 新築時以上の価値に一から作り変える工事 → リノベーション

イラストにするとこうなります。

家の価値を修復するのが、リフォーム。家の価値を新築以上に上げるのがリノベーション。
工事規模はリノベーションの方が断然高くなる。
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両者のメリット、デメリットは?

家の価値を修復するのが、リフォームで、家の価値を新築以上に上げるのがリノベーションと、意味が異なるのですが両者を比べた場合のメリットやデメリットを説明します。

リフォーム

メリット

必要な部分を必要なだけ工事が出来るので、工事規模は自由に出来る。

交換する必要のない部分は使いまわせるので、その分費用も安い。

工事規模によるが、住みながら工事が可能。

リフォームのデメリット

基本的には大きな間取りの変更が出来ない。

使いまわした部分や、手を付けなかった部分がリノベーションに比べ、近い将来に修復の必要が出てくる。

リノベーション

メリット

一から作り直すので、間取りの変更がある程度自由に出来る。

躯体以外は全て新しくなるので、将来的に不安が少ない。

今の基準に合った性能や製品を選べるので、新築当時よりも家の性能がが上がる。

デメリット

一度全て解体するので、基本的に住みながらの工事は不可能

リフォーム工事に比べ、費用は高くなる。

それぞれメリット・デメリットがあるので、ライフスタイルや予算に合わせて考えましょう。
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何故混同する人が多い?

両者の違いを説明しました。

しかし、両者を混同している人が多くいます。何故混同してしまうのでしょうか。

理由① 明確な基準が無い

先ほど、家の価値を近づけるならリフォーム、家の価値を新築以上にするならリノベーションと説明しましたが、家の価値というのは数字化できないので、概念でしかありません。

この工事項目が入っていればこっち、これ以上の金額になるならこっち、というような明確な基準がなく、これだけの工事をするのであれば、「リフォームというよりかはリノベーションになるね。」っていうニュアンスなので、業者によってもその線引きは曖昧です。

理由② そもそも英語の使い方がおかしい

これは最初にリフォームという言葉を日本で言いだした人の責任だと思います。(笑)

リフォームを英語で書くと、「reform」になるのですが、これは本来の意味でいうと「改心する」などの意味でしかなく、日本で使われるように、「家を直す」という意味では使われません。

では、英語で「家を直す」はどのように言うかというと、「renovation」、カタカナにするとリノベーションと言います。

そう、本来の英語の意味で言えばリフォームもリノベーションも関係なく、「renovation」なんです。

それを、リフォームという和製英語を作った上に、大掛かりな工事をリノベーションと呼ぶようになってしまったから、ややこしくなって混同してしまう人が多いのだと思います。

(むしろ、本来の意味では混同ではなく全部リノベーションなのですが、日本語として考えた場合です)

最近では、リフォーム(reform)だとおかしいだろと思ってる人も増えたのか、「リホーム(rehome)」と表記している会社も多くなってます。

「rehome」も和製英語なので余計ややこしくならないか心配ですが(笑)

そもそも明確な違いもないですし、本来の意味もまた違うのですが、日本語として使うには、このような違いがあり、混同してる人も多い事を紹介しました。

まとめ

リフォームとリノベーションの違いを説明しました。

本来の意味はともかく、少なくても日本では一応意味は分かれています。

ご自身が検討している工事はリフォームでしょうか?リノベーションでしょうか?

特に違いを知ったところで役には立たないかもしれませんが、知識として知っていて損はないと思います。(笑)