【リフォーム業者が教える】悪徳業者は今も一定数存在する。その手口と見抜き方

リフォーム業界は悪徳業者が多いとイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。

少し前にニュースなどで取り上げられるようになり、悪徳業者は減ってきているように感じますが、

今でも悪徳業者は一定数存在します
その典型的な手口と見抜き方をご紹介します。

悪徳業者の種類

一口に悪徳業者と言っても、色々な種類があります。

一般的に悪徳業者と言われる種類は、

  1. 必要の無い修理工事を迫る
  2. 契約するまでしつこく勧誘し、居座って帰らない
  3. 工事内容が杜撰
  4. 事前の説明と工事内容が違う
  5. 工事金額が法外に高い
  6. お金は払ったのに工事をしない
  7. 工事後に不具合が出ても対応しない

このような種類に分けられます。一つずつ解説します。

必要の無い修理工事を迫る

主に水まわりのリフォームや修理で良く聞くのですが、

例えば、

  • 水道管から水漏れが起き、本当はその場ですぐに直るのに、「大掛かりに工事しないと直らない」と嘘の説明
  • 浴室の蛇口が壊れ、本当は部品の修理で直るのに、古くて部品が無いのでユニットバス全体を交換しないと直らないと嘘の説明
  • 屋根からの雨漏りで、簡単な修理で直るのに「屋根全体の工事をしないと直らない」と嘘の説明

など、簡単な修理で直るはずなのに嘘の説明をし、お客さんを信じ込ませ工事の契約をする悪徳業者がいます。

このパターンでやっかいなのは、工事が終わってしまうと元の状態が分からないので、嘘をつかれたと立証が難しい事です。

また、工事後に「こう言われた」と主張しても、「そんな事は言っていない」と言われ、言った言わないの水掛け論になってしまう事も多いです。

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契約するまでしつこく勧誘し、居座って帰らない

  • 「なんとかお願いします!」
  • 「契約してもらわないと会社から僕が怒られる!」
  • 「契約してくれるまで帰りません」

このように、ひたすらしつこく粘って、お客さんが疲れて折れるまで居座る業者もいます。

良く言えば営業熱心ともとれるのですが、お客さんの意思に反して居座る事は法律にも違反します。
(参考 Wikipedia:不退去罪)

また、契約を「お願い」してくるだけでなく、

  • 「ここまで人に時間使わせておいて、契約しないんですか?」
  • 「最初から契約する気無かったんですか?だとしたらただの冷やかしですよね?」
  • 「もう工事する予定で準備しちゃってるんで、契約しないならキャンセル料もらいますよ?」

など、契約を「強要」してくる悪徳な業者も極々一部ですがいます

強引に契約をさせる事は違法なのですが、録音でもしていない限り「強引に契約をさせられた」と立証する事が難しいです。

工事内容が杜撰

素人が施工したのかと思うほど、幼稚で杜撰な工事を行う業者もいます。

腕が悪くて杜撰な工事になるだけでなく、材料費や手間をかけないように手抜き工事をする事もあります。

ただし、最終的に見えなくなる部分(床下や天井裏、壁の中など)で手抜きをする事が多いので、一般のお客さんでこれを見抜くのは難しいかもしれません。

数年後~数十年後に、違う業者が違う工事をした時に発覚する事が多いです。

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事前の説明と工事内容が違う

これは単に業者とお客さんのコミュニケーション不足だったり、お客さん側の勘違いという事も考えられるので、必ずしも悪徳業者という訳ではないのですが、契約前は意図的に良い事ばっかり言って、いざ工事が始まると違う安い商品を使ったり、工程を省略したりする悪徳な業者が存在する事も事実です。

工事金額が法外に高い

リフォーム工事には定価だったり、決まった相場というものが無いので、

他の会社よりも工事代が高い = 悪徳業者

とは簡単には言い切れない部分はあります。

使用する材料だったり、施工方法、施工する職人の熟練度で工事代は変わってくるからです。

ですが、他社に比べて何倍もかかるのはぼったくりと言わざるを得ません。

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お金は払ったのに工事をしない

先にお金だけ払わせて、工事予定日に工事を開始しない。

問い合わせると、言い訳を繰り返し工事をしようとしない。または、全く連絡が取れなくなる。

計画的にやったのであれば非常に悪質性が高く、犯罪である可能性が高いです。

工事後に不具合が出ても対応しない

どんなに優良な業者が行った工事でも、所詮人がやった工事なので、後日不具合が出る事はあります。

絶対に不具合を出さない業者というのは存在しません。

ですが、問題は不具合が出た時にどれだけ誠実に対応するかです。

普通の業者であれば、最優先に駆け付け最適な対応を取るはずですが、悪質業者はお金をすでにもらっている現場の優先度は一番低く、なかなか対応しようとしません。最悪の場合そのまま音信不通になります。

色々な種類の悪質業者を説明しました。
意図的にやったのであれば、違法性が高いものが多いのですが、録音していない限り言った言わないの水掛け論になったり、トラブルが長引いて疲れて諦めてしまう事も多く、なかなか立証が出来ない事も多いです。
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悪徳業者の集客方法

典型的な悪質業者の集客方法を紹介します。

訪問販売

街を歩き、良さそうな家のインターホンを押し、色々な方法で営業をかけます。

キャンペーンの紹介などの販売スタイル

今こういうキャンペーンをやってますなどのチラシ広告を紹介し、そこから何か困ってる事はないですか?と聞き、最終的にリフォーム工事を勧めてきます。

近所工事の挨拶スタイル

近所で屋根工事をする挨拶に来ました。などと言って世間話を始めます。

そして、「良かったら屋根を無料で点検しましょうか?」などと提案し、屋根点検をしたあと、屋根の老朽化が激しいとリフォームを勧めてきます。

近所全体で一斉格安工事

このあたりの近所一斉に排水管の高圧洗浄を行うので通常3万円かかるのが、2千円で出来ますと、格安の工事を勧めてきます。いざ作業を始めてもらうと、排水管が劣化しているので工事が必要などとリフォーム工事を勧めてきます。

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水道の修理

「出張費無料。修理代1000円」など格安の水道修理で広告を出し、作業を開始すると、

「床が腐っている」

「水道管が腐食している」

「床下の湿気がすごい」

「屋根から雨漏りしている」

などと不安を煽り、修理のためのリフォームを勧めてきます

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格安な広告での集客

通常の半値近い金額、場合によっては半値以下の格安な金額でリフォーム工事を行える事を広告し、いざ工事が始まると「追加でこの工事が必要」などと言い、最終的には広告の金額とは程遠い金額になります。

ここで紹介した集客方法をしている業者が必ずしも悪徳な業者という訳ではありません。真っ当な業者も多いです。
ですが、悪徳業者がよく使う集客方法として紹介しました。
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悪徳業者の手口

悪徳業者の典型的な手口は、

  • 「無料」や「格安」など、とにかく値段を安く提示してお客さんの懐に入り込む
  • 「天井裏」「屋根裏」「屋根の上」など、お客さんが普段見ない場所のリフォームを勧める
  • 一人暮らしや高齢のお客さんを探す

「無料」や「格安」など、とにかく値段を安く提示してお客さんの懐に入り込む

悪徳業者の手口として、最終的に大きい金額を取れればいいので、いきなり大きい金額を提示してくる事は少ないです。

とにかく安い事をアピールして、お客さんが信用してきたところで大きい金額を提示し、契約します。

「天井裏」「屋根裏」「屋根の上」など、お客さんが普段見ない場所のリフォームを勧める

お客さんがよく目にする場所、例えば玄関周りとか部屋の中とかよりも、普段見ない場所を勧めてくる事が多いです。

何故なら、普段目にする場所で「壊れてますよ」と言われても「え?どこがどう壊れてるの?そんな訳ないでしょ」となりますよね。

ですが、普段見た事のない屋根の上などが「壊れてますよ」と言われると「え?そうなの?普段見ないから気が付かなかったわ」と、思う方も多いはず。

ここで若い方なら「どれどれ?」と屋根に登る事も考えられますが、ご年配の方だと確認するのが困難です。

ですので、確認しにくい場所を悪徳業者は攻めてくるのです。

一人暮らしや高齢のお客さんを探す

悪徳業者は一人暮らしや高齢のお客さんを狙う事が多いです。

高齢の方を狙うのは、判断能力が落ちているのをいい事に信じ込ませ易いからです。

一人暮らしを狙うのは、家族と相談する可能性が低いからです。

悪徳業者からみると、せっかく信じ込ませて工事の契約をしたのに、帰ってきた家族などから反対されてキャンセルされるのがこわいのです。ですので、帰ってくる家族がいない方がキャンセルになりにくいのです。

このような状況になったとしても、必ずしも悪徳業者という訳ではありませんが、「もしかしたら?」と注意しましょう。

悪徳業者への対策

悪徳業者に限らず、優良な業者だったとしてもですが、リフォーム工事において

絶対にその日に契約しない
まずは、これが一番大事です。
逆に悪徳業者は、「今契約してくれたら〇万円値引きします。」などと、なんとか当日中に契約を迫ります。
絶対にその日に契約せず、家族や知人に相談しましょう。

値段と作業内容が適切か考える

提示された値段と作業内容は本当に適切なのでしょうか。

言いくるめられてるだけかもしれません。それを判断する一番良い方法が相見積もりです。

相見積もりについては別で記事を書いていますので、そちらもご覧下さい。

必ず相見積もりは取りましょう。

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それでも契約してしまったら?

この記事を読んだ時には既に契約してしまったという人もいるかもしれません。

そんな時は「クーリングオフ」制度を使いましょう。
(詳しくはこちらのクーリングオフについての外部サイトをご覧下さい。)

この制度は「訪問販売などの場合、一定期間内であれば無条件で契約を解除できる」という制度で、業者に言いくるめられてその場で契約してしまった人を救済する制度です。
非常に効力の強い制度ですので、要件さえ満たせば無条件で契約解除できます。

クーリングオフ期間が過ぎてしまったら?

クーリングオフの期間が過ぎてしまっても、まだ諦めないで下さい。

クーリングオフには期間が設けられていますが、それは業者側に不備が無い場合です。

  • 契約書や見積書の内容に不備がある。
  • 業者からの説明に虚偽がある。

など、業者側に問題がある場合には期間が過ぎていても解除出来る可能性があります。

また、「特定商取引法」では「老人その他の者の判断力の不足に乗じ、契約を締結させること」を禁じています。この場合も期間が過ぎていても解除出来る可能性があります。

詳しくは下記のサイトを参考にして下さい。

外部サイト

公益社団法人 日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会:クーリング・オフ制度

消費者庁:特定商取引法

消費者庁:クーリング・オフ(pdf)

まずは冷静に考える事。仮に契約してしまったとしても諦めて泣き寝入りせずに、クーリング・オフ制度など、利用出来る制度はあります。
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当サイトでは悪徳業者に注意を促す記事を何回か書いてきました。 それでも完全に悪徳業者を見抜くのは難しいので、もし工事を契約してしまったらどうすればいいのでしょうか? 自分が知らない間に家族や親せき、知人が悪徳業者と法外な値段で契[…]

まとめ

悪徳業者の手口や特徴について説明しました。

世の中優良な業者の方が圧倒的に多いですが、まだまだ悪徳な業者も生き残っています。

何十年も同じ家に住む場合、大なり小なり絶対にリフォーム工事は必要になります。

その際に、悪徳業者の手口を知って少しでも参考にして頂ければ幸いです。

今回紹介した、集客方法や工事の提案方法などをしたからと言って、必ずしも悪徳な業者という訳ではありませんのでご注意下さい。
訪問販売をしている優良企業もいっぱいありますし、床下や屋根工事を得意としている優良企業もいっぱいあります。
あくまでそういう方法をとる悪徳業者が多いので注意して下さいという事です。