[体験談]IHコンロを実際に使ってみたメリット・デメリット

コンロを「ガスコンロ」にするのか「IHコンロ」にするのか。

ビルトインのタイプは最初に家を建てる時や、大規模なリフォームをする時にしか変更する事は出来ないため、悩んでいる人も多いはず。

実際に私は悩んだ結果「IH」にしました。

今回は

IHコンロを実際に使ってみて感じた、メリット・デメリット
こちらを紹介したいと思います。

IHコンロとは

IHコンロとは、「induction heating」の略で意味は「誘導加熱」です。

誘導加熱(ゆうどうかねつ、英語: induction heatingIH)は、電磁誘導の原理を利用して、金属などを加熱することである。

これを利用した調理器具を電磁調理器(IH調理器)という。

引用元:Wikipedia

電磁誘導加熱とも呼ばれるIHは、内部の磁力線に電気を流し、「調理器具そのもの」を加熱します。

調理器具そのものを加熱するので、一般的に熱伝導がとても高いため加熱スピードが早く、エネルギーロスも少ないです。

ガス代はかからず、電気代がかかる

従来の火のコンロは「ガス」を利用していたため、「ガス代」がかかっていましたが、IHではガスではなく「電気」を利用して加熱します。

ガスと電気どっちが安い?

従来のガスコンロと、IHコンロどちらのランニングコストが安いのでしょうか?

実は、オール電化でIHを使った場合の電気代は

  • 契約する電気料金のプラン
  • 使用する時間帯
  • 商品自体の熱効率
  • 使用する調理器具

これらの条件により電気代は変わります。

また、ガスコンロよりもIHの方が熱効率が良い為、同じ調理をする場合でもIHの方が調理時間が短く済みます。
ですので、お互い30分ずつ使った場合のコストの比較などはあまり意味がなくなります。

ですので、正確にどちらがお得かは計算が難しいのですが、一般的に安い順に並べると

都市ガス > IH > プロパンガス(LPガス)

と言われています。

IHコンロは「卓上型」「据え置き型」「ビルトイン型」の3種類があります。
基本的なメリット・デメリットは同じですが、今回の記事はシステムキッチンなどに埋め込むタイプの「ビルトイン型」を使用した体験を基に書いております。
補足
IHと同じように電気の力を使ったクッキングヒーターが他にもあります。

シーズーヒーター

渦巻き状になったニクロム線を埋め込み、電気の力により発熱し高温になります。

土鍋などのIHでは使えない器具を使用する事が出来ますが、火力や熱効率はIHに比べ劣るので、湯を沸かす時間がかかったり、電気代が高くなる傾向にあります。

ラジエントヒーター

別名「電気コンロ」とも呼ばれ、電気を利用してトッププレート自体を熱します。

トッププレート自体を熱する為、網を置けば餅などを焼く事も可能です。

IHでは使えない鍋を利用する事も出来ますが、シーズーヒーター同様に火力や熱効率はIHに比べ悪いです。

IHコンロのメリット

IHコンロを実際に使用し、感じたメリットは、

  1. 掃除が楽
  2. 火事のリスクが低い
  3. タイマーが便利
  4. 熱がこもらない
  5. 細かく火加減の調整

それぞれ説明していきます。

掃除が楽

キッチンの掃除をするのに、従来のガスコンロは非常に掃除が面倒でした。

五徳を外して洗う必要があるのですが、凹凸の多い形状の為、洗いにくく完全に汚れを落とすには漬け置きしたるする必要がありました。

その点、IHはトッププレートがフラットなので、五徳などを外す必要もありませんし、布巾一枚で簡単に掃除が出来ます。

トッププレート自体も汚れが付きにくい加工がしてあるので、清潔に保つ事が出来ます。

火事のリスクが低い

完全に火事のリスクが0になる訳ではありませんが、

「火」を使わない為、直接何かに燃え移る心配はありません。

また消し忘れの事故や、ガス漏れの心配も無いため安全性についてはIHの方が優れています。

タイマーが便利

商品にもよりますが、タイマーがついているコンロは調理が非常に便利です。

  • 半熟卵を作りたい
  • 煮物を作りたい
  • 麵を茹でたい

これらの調理をする時に、コンロでタイマーをセットすれば、時間になったら音で知らせてくれ、スイッチも自動で切れます。

火に比べ安全とはいえ、その場を離れる事はおススメしませんが、タイマーをセットしたまま違う作業をしていても、時間が来たら勝手にスイッチが切れるので非常に便利です。

熱がこもらない

ガスコンロの場合には、直接火を使って調理する為、長時間使うとどうしてもキッチンに熱気がこもりました。

IHでは火を使わない為、ガスコンロに比べれば、熱気がこもらずに調理が出来ます。

細かく火加減の調整

商品にもよりますが、10段階ほどで火力調整が出来る為、細やかな火力調整が出来ます。

「野菜炒め物は7」「肉じゃがは2」など、数字で火力を覚えられるので、次に同じものを調理する場合には、同じ火力で調理する事が出来ます。

IHコンロのメリットを紹介しました。
私が実際に使ってみて感じた最大のメリットは「掃除が楽」です。

IHコンロのデメリット

IHのメリットを紹介しましたが、当然デメリットもあります。

停電時には使えない

電気を利用しているため、停電時には使えなくなります。

地震や台風などの災害時に停電が起きると、復旧するまでは使えなくなります。

ただしこれはガスコンロでも、都市ガスを利用している人は同じです。停電だけならガスコンロは使えますが、地震などでガスが止まると同じくガスコンロは使えなくなります。

素材によって使えない調理器具がある

IHは調理器具自体を加熱する為に、IH対応の物でないと使用する事が出来ません。

今までガスコンロを使用していたのであれば、今使用中のフライパンや鍋が使えなくなる可能性があります。

補足

使える鍋「鉄、鉄鋳物、鉄ホーロー」など

使えない鍋「銅、アルミ、耐熱ガラス、土鍋、セラミック」など

私の場合には、一番愛用していた物を含め半分程の鍋やフライパンが使えなくなり、捨てました・・・。

フライパンを振れない

調理をする際に、フライパンをあまり振らない人は問題ないかと思いますが、普段よくフライパンを振って調理していた人は注意が必要です。

ガスコンロの場合にはフライパンを振る際に、フライパンが離れていても火が消えない為加熱され続けます。

対してIHの場合には置いてある時にしか加熱しない為、離した瞬間に加熱は止まります。

IHでフライパンを振ると、火を消してフライパンを振っているのと同じ事になります。

オムライスを作るのが難しくなった

私の場合には、オムライス・オムレツを作るのが難しくなりました。

今までガスコンロでオムライスを作る際には、フライパンを浮かせたり、傾けながら作っていたのですが、IHだとそれが出来なくなりました。

慣れるまでは焦げやすい

慣れの問題もあるかと思いますが、IHを使い出してから焦げる事がよくありました。

ガスコンロに比べて鍋底の温度が上がりやすいので、底だけがやたら熱くなります。

ですのでガスコンロを使用していた時よりも、頻繁にかき混ぜる必要があります。

デメリットを紹介しました。
私にとっても最大のデメリットは、愛用のフライパンが使えなくなってしまった事です(笑)

まとめ

IHコンロについてのメリット・デメリットを紹介しました。

ガスコンロからIHに変えた場合には最初のうちは慣れが必要ですが、調理自体は問題なく行えます。

しかし、料理にこだわっている知人などは「料理をするなら絶対ガスコンロ」と言っていますので、どちらがいいのかは人によるのかなと思います。

冒頭でも書きましたが、新築時か大規模なリフォーム時にしか、ガスコンロからIHに変更したり、その逆に変更したりは出来ません。

メリット・デメリットをよく比べてみて下さい。

この記事が少しでも参考になる事を祈っております。