【体験談】戸建て・マンションに和室は必要か。実際に住んでみたメリットとデメリット。

かつては家にあって当たり前だった「和室」。

しかし、最近では和室が無い家も多いと聞きます。

我が家は家を建てるにあたって和室を作ったのですが、和室を作るならリビングの横が絶対におススメです

今回は、

家に和室は必要か?実際に住んでみたメリットとデメリット
こちらを紹介していきます。

和室の種類

和室の写真
かつての和室のイメージ

一般的には和室と言えば、このような写真の部屋を想像するのではないでしょうか。

和室と言えばどうしても畳の古臭いイメージを持ちがちですが、最近では「琉球畳」という畳が人気で、古臭いイメージが無く色の選択肢も多いので、新築やリフォーム時に和室を作る時には若い世代を中心に琉球畳を選択する人が多いです。

琉球畳写真
琉球畳

補足

多くの人が「正方形の縁無しの畳」の事を琉球畳と呼んでいますが、正確には違います。

琉球畳とは正確に言えば、大分県産の「シチトウ・七島(しっとう)イ」を原材料として作られる畳の事を指します。
(琉球畳=正方形だと感じますが、実際には琉球畳にも長方形(1帖)の物もあります。)

ただし、業者間でも「正方形の縁無しの畳」の事を便宜上、総称して「琉球畳」と呼ぶ事も多いので、この記事でも「正方形の縁無しの畳」の事を総称して「琉球畳」と書きます。

参考:Wikipedia(シチトウ)

畳の素材

最近の畳は素材自体も変わってきました。

通常の畳であれば「イグサ」を、琉球畳であれば「七島(しっとう)イ」を原材料としますが、近年では「ビニール畳」と言われる樹脂製の畳が増えてきています

ビニール畳を使う事のメリットは

  • 水に強く、汚れにくい
  • 傷がつきにくい
  • 色褪せしにくい
  • ダニやカビが繁殖しにくい
  • 色が豊富

などがあります。

デメリットとしは畳の香りがしないので、畳の香りが好きな方にはおススメしません。逆に本物の畳の香りが苦手な人にはビニール畳のメリットになります。

畳にも種類があり、最近ではビニール畳や琉球畳が人気。
特に琉球畳を選ぶ事で、従来の古臭いイメージの和室がおシャレな雰囲気に変わります。
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和室を作るメリット

我が家では和室をリビングに接する形で作りました。

引き戸を全て開けるとリビングと完全に繋がる設計です。

実際にリビングの横に和室を作った家に住んでみて感じたメリットは、

  1. お客さんの宿泊スペースとして使える
  2. 子供の遊びスペースとして便利
  3. リビングと繋げる事で広いリビングになる
  4. 昼寝スペースとして最高

それぞれ解説していきます。

お客さんの宿泊スペースとして使える

親せきや友人が来た時に、泊まっていってもらう部屋として非常に便利です。

布団は普段は押し入れの中に入れておけるので、邪魔にもなりませんし、必要な時にすぐ布団を敷く事が出来ます。

小学生~中学生くらいの子供がいる場合には、子供の友達が遊びに来た時に自分の部屋ではなく、リビングの横の和室を宿泊スペースとする事で目が届きやすく安心です。

子供の遊びスペースとして便利

フローリングのように固くないので、小さいお子さんが走り回ったり転んだりしてもケガをする可能性が格段に低いです。

また、物を落としたり投げたりしてもフローリングのように傷や凹みもつきにくいですし、畳であれば汚れや傷がひどくても畳一枚の交換や表替えで対応出来ます。

また、リビングの横に子供の遊びスペースを設ける事で家事をしたり、ソファーでテレビを見ながら子供の様子を見れるので、和室を作るならリビング横が最適です。

リビングと繋げる事で広いリビングになる

和室をリビングの横に作るのであれば、引き戸を全て開放出来る作りをおススメします。

実際にリビング横に和室を作った我が家は、リビングが20帖で隣の和室が6帖なのですが、全ての引き戸を開放する事で26帖分のリビングになります。

普段は引き戸を開放する事で広いリビングになり、引き戸で仕切る事で客間として使えるので非常に便利です。

昼寝スペースとして最高

遊び疲れた子供のお昼寝スペースとしても使いやすいです。

押し入れから布団を出すだけなので簡単にお昼寝スペースを作れますし、リビングの横で寝かす事で様子も伺いやすいです。

また、子供に限らず大人のちょっとした昼寝スペースとしても有効活用しています。寝室でお昼寝をすると寝過ぎてしまうので・・・(笑)

寝室として和室を作るのではなく、リビングの横に和室や畳スペースを作る事で使い勝手のいいスペースになります。
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和室を作るデメリット

住んでみて感じた和室のデメリットを紹介します。

洋室を作るよりもお金がかかる

注文住宅で家を建てる場合には、6帖の洋室を作るよりも同じ広さの和室を作る方が一般的には費用がかかります。

リビングとの一体感を出す為に、全て開放出来る引き戸を作ると、1枚だけの引き戸を付けるのに比べ工事費用は膨らみます。

建売の戸建てやマンションの場合には、和室が無い家よりも和室がある家の方が、若干費用は高くなる傾向にあります。

将来無駄なスペースになる可能性がある

現在は子供もいて、それなりに来客もあるので有意義に使っていますが、将来子供が大きくなったりと生活スタイルが変わった場合には、無駄なスペースになってしまう可能性があります。

何にでもマルチに使えて便利なスペースな反面、特定の利用方法が無いので、生活スタイルによっては使いにくいスペースになってしまう場合があるので、家族の生活スタイルを良く考えて検討した方がいいです。

メンテナンスが必要

ビニール畳ではなく、本物の畳を使っている場合には定期的にメンテナンスが必要になります。

一般的には4~5年ごとに裏返しや表替えを行い、15年ほどで畳の交換が必要になります。

本物の障子や襖を使っている場合には、洋室のドアよりか傷みやすいので、貼り替えなどのメンテナンスが必要になります。

補足

ビニール畳は使っている場合には、表替えなどのメンテナンスは必要ないが、その分本物の畳よりも値段が高い傾向にある。

ダニやカビの原因になる

畳の上は常に埃などが溜まらないように注意し、換気や湿度にも十分に気を使わないと、ダニやカビがすぐに繁殖します

畳のある部屋で注意する事

  • よく換気をする
  • 毎日掃除をする
  • 敷物を敷かない
  • 加湿器を使い過ぎない
  • 布団は毎日片づける

このように毎日のメンテナンスに気を使わなくてはいけない事が和室の最大のデメリットかもしれません。

補足

ビニール畳の場合には本物の畳よりもダニやカビは発生しにくいです。

ですが、「発生しにくい」のであって「発生しない」訳ではないので、やはり注意は必要です。

家具を置きにくい

和室に家具を置く事は基本的におススメしません。

理由は3つ。

  1. 掃除しにくいので上記で説明したようにダニやカビの原因になる
  2. 畳は柔らかいので、すぐに家具の跡が残る
  3. 和室は何も置いてない方が美観がいい

以上の理由により、畳の上に家具を置く事はおススメしません。(③の美観については、完全に私個人の主観です(笑))

このように和室を作る事にはデメリットが存在します。
特に毎日のメンテナンスが面倒くさい事が、畳の部屋が減ってきた一番の理由かと思います。
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注文住宅の場合には担当者とよく相談を

和室にはメリットも多い反面、デメリットも多いです。

最終的には家族の生活スタイルによって考えるべきなのですが、注文住宅を考えている人は是非担当者の方の意見を聞いてみて下さい。

注文住宅なら和室の場所も広さも自由

すでに間取りが決まっている建売の戸建てやマンションの場合には、完成品を見て自分に合った間取りを探すしかありませんが、注文住宅の場合には自由に間取りを決めれます。

我が家は家族の生活スタイルを考えて

「20帖の隣に6帖の和室」を作りましたが、人によっては

  • 和室はもう少し狭くてもいい
  • 和室ではなく、4帖程度の畳スペースでいい
  • 和室は欲しいがリビングに繋がっていない方がいい

などの考えがあると思います。

どの間取りが一番自分たちにとって使いやすいのかを、プロである注文住宅の担当者と相談してみて下さい。

その際には一社だけでなく、多くの担当者の意見を聞いた方が自分に合ったプランを見つけやすいです。

まとめ

家に実際に和室を導入して感じたメリットとデメリットを紹介しました。

和室には確かにデメリットが多いので、「和室はいらない」と感じる人が多いのは事実です。

ですが、実際に和室のある家に住んでみて、私は「和室を作って良かった」と思っています。

生活スタイルによっては非常に使い勝手が良いスペースなので、和室を作る際にはリビングの横に作るのが私の一番のおススメです。

この記事が、家選びに少しでも参考になって頂ければ幸いです。