[体験談]エコキュートのメリット・デメリット。価格と寿命は?

「従来のガス給湯器にするのか、電気式のエコキュートにするのか」

家を建てる際や、大規模なリフォームを行う際に迷う方も多いと思います。

私が実際にエコキュートを導入してみて感じた事を紹介したいと思います。

今回は

エコキュートのメリットとデメリット。その価格と寿命
こちらを紹介したいと思います。

エコキュートとは

多くの家庭で取り付けられているガス給湯器は、ガスの力を利用して水を瞬間的に沸かし、お湯を供給します。

対してエコキュートは電気の力を利用して水をお湯にします。ガス給湯器と違い、瞬間的に水をお湯にする事は出来ないので、夜中などの電気代が安い時間にあらかじめお湯を沸かし、タンクに貯めておきます。

電気温水器との違いはお湯の沸かし方

エコキュートと同じように電気の力でお湯を作る、電気温水器という物があります。これも同じく瞬間的にお湯にするのではなく、タンクにあらかじめお湯を貯めておきます。

エコキュートと電気温水器の一番の違いはお湯の沸かし方です。

電気温水器

貯湯タンク内の水をヒーターで温めてお湯を沸かす。

エコキュート

”ヒートポンプ”の原理を利用して、エコキュート本体とは別の機械で、空気中の熱量などを利用してお湯を沸かす。
電気温水器が電気だけを熱源とするのに対して、エコキュートは電気と空気を熱源とする為、電気温水器よりも電気代が安い

ガス給湯器との違いは、電気を使ってお湯を作り、貯湯タンク内にあらかじめお湯を貯めておく。
似た物として電気温水器というのがあるが、違いは沸かし方。電気温水器よりもエコキュートの方が電気代は安い

エコキュートの価格は?

エコキュートの機能・容量・メーカーなどにより値段は変わりますが、大体の値段は

370リットル → 25~40万円

460リットル → 30~45万円

550リットル → 45~60万円

取付工賃 → 5~10万円

ぐらいになります。

ちなみにガス給湯器の場合には、これも機能や容量で変わりますが、取付工賃含めて15~30万円くらいです。

エコキュートの寿命は?

エコキュートやガス給湯器の寿命はどれくらいなのでしょうか?

使い方や、使う頻度、給湯器の種類、また設置場所の環境などにもよりますが、どちらも

おおよそ10~15年です

エコキュートにしてもガス給湯器にしても、10年が過ぎるとメーカーの部品の供給が終わってしまっていて、壊れた際に「修理不可」もしくは「修理代金が高額」になる可能性があります。

10年が過ぎたら、「そろそろ替え時かもな」と意識した方がいいかと思います。

寿命はエコキュートもガス給湯器も同じくらい。
本体の価格や取付工賃はガス給湯器の方が安い。

エコキュートのメリット

実際に使ってみて感じたメリットは、

  1. オール電化にすればガス代がかからないので安い
  2. 電気代が安い深夜にお湯を沸かす為、ガス給湯器に比べ光熱費が安い
  3. タンク内にお湯が常に溜まっているので、停電時や断水などの緊急時に使える

それぞれ説明していきます。

オール電化にすればガス代がかからないので安い

他にコンロなどでガスを使っていなければ、給湯器をエコキュートにする事により、オール電化にする事が出来ます。

ガスを契約する必要がなくなる為、光熱費の削減になります。

特に都市ガスがきていないエリアでは、ガス使おうとするとプロパンガスにしなくてはなりません。

一般的に都市ガスよりもプロパンガスの方が高額なため、オール電化にする事で、より光熱費の削減になります。

補足

新築時にオール電化を選ぶ事で、ガスの配管工事をする必要も無くなり、工事代が安くなる可能性があります。

電気代が安い深夜にお湯を沸かす為、ガス給湯器に比べ光熱費が安い

深夜が安くなる電気の契約にするば、深夜に湯を沸かす事で電気代の節約になります。

深夜が安くなる契約をする事で、一般的にはガス給湯器よりも光熱費は安くなります。

タンク内にお湯が常に溜まっているので、停電時や断水などの緊急時に使える

ガス給湯器は瞬間的にお湯を沸かすのに比べ、エコキュートは沸かしたお湯をあらかじめ貯湯タンク内に貯めておきます。

停電時や断水の際には、タンク内からお湯を直接取り出す事で、生活水として使う事が出来ます。

補足

ガス給湯器はガスでお湯を沸かすが、若干ながら電気も使用する為、停電時にはお湯を沸かす事が出来ない。

エコキュートのメリットを紹介しました。
エコキュートの導入と同時にオール電化にする事で、よりお得になります。

エコキュートのデメリット

エコキュートにもデメリットがありますので紹介します。

  1. 水圧が弱い
  2. ガス給湯器よりも本体価格が高い
  3. タンク内の量しかお湯が使えない
  4. 設置にスペースが必要

それぞれ説明していきます。

水圧が弱い

一般的なガス給湯器に比べ、お湯の水圧は弱くなります。

特に2階に浴室がある場合には、シャワー使用時に水圧が弱く感じる事が考えられます。

事前に間取りなどを確認する必要があります。

補足

ガス給湯器よりも水圧が弱い為、エコキュートからお湯が出る蛇口までの距離が長いと、お湯が出るまでに時間がかかります。

エコキュートの設置予定場所から、台所・お風呂・浴室などのお湯を使う場所までの距離も考慮する必要があります。

ガス給湯器よりも本体価格が高い

エコキュートは本体価格・工賃共に、ガス給湯器よりも高くなります。

エコキュートのメリットで光熱費が安い事を紹介しましたが、本体交換時には多額の費用が必要な為に、長い目で見た場合にはガス給湯器の方が安くなる可能性があります。

補足

以前は60~100万円程したエコキュートですが、最近では20~30万円程の商品も存在し、以前ほどガス給湯器との価格差は少なくなってきている。

タンク内の量しかお湯が使えない

ガス給湯器は瞬間的にお湯を沸かすので、お湯側の蛇口を開ければ永遠とお湯が出ますが、エコキュートは夜中にあらかじめ沸かしておいたお湯を貯めて使うので、貯湯タンク内のお湯が無くなるとお湯が使えなくなります。

来客などで事前にお湯の量を多く使うのが分かっている場合には、タンクの量を増やしたり、減ってきたところで「沸き増し」を行うなどの対策が必要になります。

補足

エコキュートはガス給湯器に比べ沸き時間が長いので、タンクのお湯が無くなってからだと沸くのに時間がかかる

設置にスペースが必要

最近ではスリムタイプのエコキュートも増えてきていますが、それでもガス給湯器に比べると広い設置スペースが必要になります。

一番小さいエコキュートでも、1帖近いスペースが必要になるので、敷地に余裕がない場合には設置する事が出来ません。

補足

狭いスペースに無理に設置すると、メンテナンス時や交換時に大変になるので注意

環境にやさしく、光熱費が安いエコキュートにも意外に多くのデメリットがあります。

エコキュートにした方がいい人

ガス給湯器よりもエコキュートの導入をおススメするのはこんな人です。

  • 都市ガスがきていない
  • 敷地内に設置するだけのスペースがある
  • 環境問題について意識が高い人
  • 少しでも光熱費を抑えたい人

上記の項目に一つでも該当するのであれば、エコキュートを検討してみてもいいかもしれません。

逆にエコキュートをおススメしない人は、

  • 設置予定場所から、お湯を使用する場所までが遠い
  • お風呂が1階ではない
  • 敷地内に設置する余裕がない
  • 残量を気にせずにお湯を使いたい

このような人はエコキュートではなく、ガス給湯器にした方がいいと思います。

エコキュートにはメリットとデメリットがあるので、家族の生活スタイルや家の間取りなどを考慮して、導入するかを検討しましょう。

まとめ

ガス給湯器と比べたエコキュートのメリットとデメリットを紹介しました。

一度エコキュートにする事を選んでしまうと、あとで「やっぱりガス給湯器にしたい」と思っても容易に変更は出来ません。再度工事が必要になり多額の費用を払う事になります。

ご自身の生活スタイルや敷地内のスペース、間取りなどを十分考慮の上で決断する必要があります。

この記事が少しでも参考になる事を祈っております。