外壁塗装をするにあたり、業者を選ぶには大きく二つのパターンが考えられます。
「自分で探した業者」か「訪問販売に来た業者」です。
これのうちの「訪問販売に来た業者」、これは絶対に警戒する必要があります。
今回は、
訪問販売はトラブルが多いのか?
訪問販売によるトラブルの件数は独立行政法人国民生活センターによると、寄せられた相談件数は2017年~2020年は、ほぼ横ばいで年間6000件~7000件で推移しています。(外壁塗装だけに限らず、訪問販売によるリフォーム全ての数)
訪問販売は、「強引な契約」「低品質」「高価格」のトラブルが多く、いわゆる悪徳業者が多く存在しています。
訪問販売はほぼ悪質
訪問販売は、その営業方法そのものは違法ではありません。
実際に、訪問販売でも優良な業者はいるはずです。
補足
「いるはず」と書いたのは、私は20年近くリフォーム業界にいますが、訪問販売を主な営業方法としている外壁塗装業者で優良な企業はまだ見た事がありません。
ですが、他サイトをみると「訪問販売をしていても優良な業者はいる」とあったので、私自身は未確認ではありますが、「いるはず」と書きました。
今まで私が実際にみてきた訪問販売の外壁塗装業者は、
- 会社住所が架空
- 会社の実態がない
- 見積もり金額が相場の2倍以上
- 素人が見ても分かる程の手抜き工事
このような業者でした。
訪問販売はリスクが高すぎる
はっきり言ってしまうと、訪問販売業者に工事を依頼するのはリスクが高すぎると思います。
私は、親せきや友人には「どんな好条件を出されても訪問販売のリフォームは絶対に契約するな」と言ってます。
それくらい訪問販売の悪質な業者は多く、工事契約をするにはリスクが高すぎると思います。
訪問販売業者は歩合制なので見積もり金額も高額
訪問販売の実際に訪問してくる人間は、固定給が限りなく低く、給料のほとんどが歩合給です。
もしくは、外注になっていて、固定給というものがそもそも存在せず、完全に歩合制かのどちらかです。
どちらにせよ、高く契約すればするほど自分の給料も上がるので、相場の2倍、3倍の値段で吹っ掛けてきます。
特に外壁塗装は悪質な訪問販売業者が多い
外壁塗装は訪問販売の業者からみても「おいしいジャンル」です。
理由は、
- 外壁は家の外から見えるので「劣化してますよ」と営業しやすい
- 外壁塗装はリフォーム工事の中でも一番手抜き工事しやすい工事
- 「リフォームに定価はない」と言われるように、値段を吹っ掛けやすい
※外壁塗装は手抜きしやすい工事、「リフォームに定価はない」については関連記事をお読みください。
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外壁塗装の訪問販売は「ほぼ悪質業者」と思っていていいと思います。
訪問販売の手口
外壁塗装に関しての訪問販売の典型的な手口をご紹介します。
- 不安を煽る営業
- キャンペーンでの営業
- 今日契約してくれるならと営業
それぞれ解説していきます。
不安を煽る営業
「今すぐ工事しないと雨漏りしますよ!」「外壁がひどい事になっている!」「これだけひどい状態だと1日の猶予もないですよ!」
など、お客さんを不安にさせる営業方法です。
仮に本当にひどい状態だったとして、勢いに負けて契約してはいけません。
病院にセカンドオピニオンがあるように、他の業者にもみてもらいましょう。
キャンペーンでの営業
「キャンペーンで100万円引き」「キャンペーンで半額」
など、「今キャンペーンをやってます」と言って誘ってくる手口です。
外壁塗装工事で、100万円引きだとか半額だとか絶対に普通の業者じゃあり得ません。
50万円で済む工事を、
「本当なら200万かかる工事だけど、今キャンペーンで半額なので100万切りますよ」
と言ってるだけです。
キャンペーンが適用された金額ですら、相場より高くなるように最初から設定されています。
今日契約してくれるならと営業
「今日契約してくれるなら足場代はサービスします」「今日契約してくれるなら50万円値引きします」など、訪問してきたその日のうちに契約させようとしてくる業者は100%悪徳業者だと思っていいです。
まず、外壁塗装の正確な見積もり金額はそんなに簡単に出せません。
外壁の正確な面積も測らないといけないし、塗料の種類も何種類もあります。
使う塗料によって耐久性も値段も変わる為、お客さんと予算や今後の生活などをヒヤリングして最適な塗料を提案します。
その日にふらっと来た人間が5分、10分家の周りをみて書いた、手書きの薄っぺらい紙切れ1枚の見積書なんて信用したら絶対にダメです。
今日契約してくれたら、「足場代サービスします」「50万円値引きします」なんていう業者の出す見積もりは、最初からそれ以上の金額が乗っかってます。
もし既に訪問販売業者と契約してしまっていたら
訪問販売はクーリング・オフ制度が適用されます。
もし、家族や知人が既に訪問販売業者と契約をしてしまっていたら、金額と内容によってはクーリング・オフの適用を検討しましょう。
クーリング・オフについてはこちらの記事をお読みください。
まとめ
外壁塗装工事を勧誘してくる悪質な訪問販売業者が多いという事を説明しました。
外壁塗装をすすめてくる訪問販売業者は「ほぼ」悪徳業者であると言ってもいいくらいリスクが高いので、私はどんなに好条件であっても、訪問販売業者と工事の契約をするのは危険だと思います。
外壁塗装をする際には、ご自身で探した業者で相見積もりを行いましょう。