注文住宅を建てる際には、間違いなく業者との「打ち合わせ」があります。
しかし、ほとんどの人は「注文住宅の打ち合わせ」は人生で初めての経験で、不安もあるかと思いますが、家の外部・内部や工程・工期など全てが「打ち合わせ」で話し合われます。
つまり打ち合わせを失敗すると、家づくりを失敗してしまう可能性があるのです。
今回は
これを解説していきます。
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打ち合わせは何回やるの?
初回から引き渡しまでに人によりますが、10~25回ほどの打ち合わせが行われます
我が家は契約前を入れると平均的な18回くらいでした。
人により回数が違うのは何故?
人や担当者によって打ち合わせ回数は変わります。
例えば壁紙を選ぶ時に、サンプルを渡されてその場で決めれば1回の打ち合わせで済みますが、
「少し考えたいので、サンプルをお借りして持ち帰ってもいいですか?」
となれば、2回の打ち合わせが必要になります。
壁紙だけでなく、全ての内容で
「その場で決まるのか」「少し考えたい」
となるのかで打ち合わせ回数は変わっていきます。
どれぐらいの頻度?
契約~引き渡しまでを半年くらいだとすると、単純に割ると1~2週間に一回の頻度で打ち合わせが行われている事になりますが、実際には頻度は段々減っていきます。
- 初回 ~ 着工まで 1週間に1~2回
- 着工 ~ 上棟まで 2週間に1回
- 上棟 ~ 引き渡し 月に1~2回
補足
上棟:木造住宅でいうと、屋根の一番高い部分の木材(棟木)が取り付けられる事。このタイミングで中間金が発生したり、上棟式というお祝いの席が設けられる事がある。(正確に言えば、お祝いの席を設けるのはお客さん側)
一回あたりの時間は?
打ち合わせ内容や、スムーズに決まるかで変わりますが、概ね1~2時間半です。
1時間程度で終わる予定と聞いていても、その内容について質問したりすると時間はどんどん伸びていくので、時間に余裕をもって打ち合わせに臨んだほうがいいと思います。
初期の方は結構な頻度で打ち合わせが行われるが、上棟が終わると、オプション工事の打ち合わせや住宅ローンなどの書類のやりとりになり、頻度も減る。
具体的に何を話すの?
打ち合わせは概ね3段階に分かれます。
- 初回 ~ 着工まで
- 着工 ~ 上棟まで
- 上棟 ~ 引き渡しまで
それぞれ打ち合わせ内容が変わるので解説していきます。
初回 ~ 着工まで
家の根本的な部分について打ち合わせを行います。
- 駐車スペースは2台欲しい
- リビング内に2階への階段が欲しい
- 台所は広くとりたい
などの、お客さん側の要望を聞き取りし、図面に反映していきます。
そして、全ての要望を叶えた場合の見積もりの金額が業者側から提示されます。
基本的にはこれの繰り返しになります。
お客さんの要望
↓
業者が図面&見積もりを提示
↓
お客さんが要望の変更&追加の要望
↓
業者が図面&見積もりを提示
以降、お客さんが納得するまで繰り返し
決める内容
この時点で決める代表的な内容は
- 土地に対しての家の配置
- 家の間取り
- 窓の位置や大きさ
- ドアやフローリングなどの建具の種類とグレード
- キッチン・トイレ・浴室などの設備のグレード
- 概算の費用
などの、家の根本的な部分です。
根本的な部分になるので、ここで決めた内容をあとになってから
「やっぱり変更したい」
となると、図面の書き換え費用などが発生する可能性があります。
タイムリミットはある
この時点で同時に職人さんの手配を進めているので、おおよその着工日は決まっています。
そして、着工する前に行政に「こういう家を建てます」という書類も提出し、承認される必要があります。
そのため、基本的にはお客さんが納得するまで打ち合わせは繰り返されますが、
「何日までに決まらない場合、建築確認申請などが出来ないので着工&完工が遅れます」
というタイムリミットが設定される事が多いです。
補足
建築確認申請後に、「どうしても間取りを変えたい」となると、図面の書き直しだけでなく申請もし直す事になるので、大幅な工期の遅れになります。
着工 ~ 上棟まで
建築確認も無事に通ると、着工する事ができます。
着工 ~ 上棟までは、業者や造る家にもよりますが、1~3か月程です。
その間の打ち合わせでは、以下の内容を決めていきます。
- 外壁の色、デザイン
- 壁紙の色
- 床の色
- 建具の色
- キッチン・浴室などの色
- コンセント・スイッチの位置
- 給湯器・インターホンのリモコンの位置
このような、内部の細かい部分を決めていきます。
ここで決めた内容は、発注前であれば変更する事も可能ですが、業者がすでに商品を発注してしまっていると変更不可、もしくは追加費用の発生になる可能性があります。
これにもタイムリミットはある
工程の問題で、「〇日までに発注しないと納品が間に合わない」という問題があるので、これにもタイムリミットはあります。
タイムリミット内に決められないと、工期の遅れに繋がります。
補足
外壁の色や設備の色は比較的早めに決めなくてはいけないが、コンセントやスイッチの位置は結構ギリギリのタイミングまで遅くなっても大丈夫。
あとは業者と相談して「先に決めなきゃいけないもの」「まだ時間に余裕のあるもの」を分けて考えた方がいい。
上棟 ~ 引き渡しまで
上棟の頃までに内部の細かい内容を決めると、残りはオプション工事の打ち合わせになります。
メーカーによっても変わると思いますが、一般的にオプションの工事になるのは、
- ルームエアコン
- テレビアンテナ
- カーテン・カーテンレール
- 床コーティング
- 外構工事
などです。
実は費用だけの事を考えると、オプション工事をハウスメーカーに頼むよりも自分で他の業者を探して頼んだ方が安くなるケースが多いです。
ついでにオプション工事のメリット・デメリットをご紹介します。
メリット
- 住宅ローンの中に組み込める
- 家の打ち合わせと同時に行える
- 引き渡し時には全ての工事が終わっている
デメリット
- 費用が高い
- 基本的に一つの業者からの提案なので選択肢が少ない
住宅ローンなどの書類のやりとり
引き渡しの日程が決まると、引き渡し時に必要な「住宅ローン関係」や「登記簿関係」の書類のやりとりをします。
これは打ち合わせというよりかは、渡すだけなので郵送なので済ませる場合も多いです。
打ち合わせの注意点は?
打ち合わせをするにあたり、注意点をご紹介します。
打ち合わせ時は必ずメモをとる
打ち合わせの内容で決める事柄は一つではありません。
いくつもの内容を話合うので、その一つ一つを必ずメモしましょう。
その時は覚えていても、1ヵ月も経ったら
「あれ?あの時こう言ってなかったっけ?勘違いだっけ?」
という事になりかねません(経験談)
ほとんどのメーカーでは、打ち合わせ時に「打ち合わせシート」というメモがもらえます。その内容で間違いなければそれでもいいのですが、念のため自分でもメモをとっておく事をおススメします。
打ち合わせに行く前に家族会議
業者からの説明を聞きながら決める内容については、打ち合わせ時に決めたらいいと思いますが、その前に家族間で「どういう方向にしたいのか」を家族会議しておいた方がいいです。
打ち合わせしながら全てを決めようとすると、時間がいくらあっても足りません。家族間で決められる内容は、あらかじめ話し合っておきましょう。
言いたい事ははっきり言う
「ちょっとイメージと違うんだけどなぁ・・・」
と心に秘めたままでいると、打ち合わせが進めば進むだけ言いづらくなっていきます。
ある程度打ち合わせが進んでから、
「実は最初のアレが気になってて、変更したいんだけど」
と言うと、場合によってはそれまで打ち合わせしていた内容が1からやり直しになってしまう可能性があるからです。
気になる内容があるなら、その時にハッキリと言うべきです。
ハッキリとその場で言う事が、自分の為でもあり、業者の為でもあります。
追加の打ち合わせの要求も出来るが注意点
「ではこの内容でいきましょう!」
と、決まって家に帰ってから「やっぱり変更したい・・・」と思う事もあるかと思います。
その時に
「やっぱり変更したいので、追加の打ち合わせを要望してもいいのだろうか?」
と、悩むことになると思います。
結論としては、要望していいと思います。
人生で最大の買い物ですし、妥協したくないですよね。それは相手も分かっていると思います。後悔する前に言うべきです。
ですが、注意点が2点。
言うなら少しでも早く言うべき
打ち合わせ内容が決まると、職人さんや材料の手配が始まります。変更を申し出るなら少しでも早く言うべきです。
場合によっては、その変更により追加費用が発生する場合も考えられますが、少しでも早い方が追加費用の発生が抑えられます。
何回もやるとさすがに迷惑
1回くらいなら相手もそこまで何も思わないですが、毎回になるとさすがに相手にも迷惑がかかります。決める前に
「本当にこれでいいのか?」
と、何度も自分の心や家族に確認する必要があります。
実物を見に行くべき
基本的に打ち合わせは、図面とカタログで行われます。(クロスや外壁材などはサンプルがある)
キッチン・浴室・トイレなどはカタログから選ぶ事が多い為、実物のイメージが沸きにくいです。
そこで、例えばTOTOの浴室を選ぶのであれば、最寄りのTOTOのモデルルームへ行きましょう。
場所などは業者に聞けば分かります。そこで実物を一回見た方がいいです。カタログとはイメージが変わる可能性があります。
今住んでいる家や知人の家を測っておく
家の間取りの打ち合わせは、基本的に全て図面上で行われます。
建築関係や不動産関係の仕事をしている人以外、家の図面は馴染みがないと思います。
打ち合わせ時に業者に、
「階段の横幅は75センチでいいですか?」
と言われても普通の人はピンと来ないと思います。
そこで、自分の家の廊下や、よく行く知人の家の階段の幅、部屋の幅などをあらかじめ測っておくのです。
そうすれば業者に、
「浴室は160㎝×160㎝のサイズでいいですか?」
と言われた時に、「今の自分の家のサイズと同じだ」とイメージが沸きやすいです。
大変ですが我が家の為と思ってがんばりましょう!
妥協したら一生後悔します(笑)
まとめ
注文住宅の打ち合わせについて解説しました。
「大変そうだなぁ」と思いませんでしたか?
実際、すごく大変で疲れます!(笑)
ですが、人生最大の買い物です。最初で最後だと思って妥協せずにがんばりましょう!
少しでも良い家が建つ事を祈っております。