このブログでも何度か悪徳業者の存在について記事にしました。(詳しくは関連記事をお読み下さい。)
自分の周りの人間にも、「悪い業者は世の中いっぱいいるから気をつけろ」と言ってるのですが、実は知人が以前騙された事があります。
今回はその時の、
を紹介します。
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知人の親が騙された
数年前に小学生時代からの友人から、一本の電話が来ました。
「うちの親がなんかよくわからん業者と、500万円以上の金額で契約しちゃったみたいなんだよね」
「話を聞いても良くわからないから、悪いんだけど見積書とか契約書を見てもらえないかな?」
この友人は地元が同じなのですが、現在は飛行機に乗らないと行けないくらい遠くに住んでいる為に、今回の工事の契約を全く知らなかったみたいです。
契約後に話を聞いて不安になり、親とも面識のある私に、一応工事内容を見て欲しいとの事でした。
こんな業者まだいるんだという驚き
私「お久しぶりです。なんか高額なリフォームの契約をしたと聞きましたけど。」
親「そうなのよ。なんか勢いで契約までしちゃったんだけど、不安になっちゃって。」
とりあえず、見積書を見せてもらいました。
見た瞬間の感想は、
「絶対これ悪徳業者だわ。てか、未だにこんな業者いるんだ」
見積書だけでそう思うくらい、ひどい見積書でした。
全部ひどいのですが、具体的に挙げると
- 物の品番・個数が不明
- 500万を超える工事なのに項目が10行程度しかない
- そもそも何の工事なのか不明
特に「そもそも何の工事なのか不明」が凄いですよね。普通、見積書を見れば「何を、何に、どのようにリフォームをするのか」分かるように書くのですが、この見積書は、
- 屋根工事一式(撤去代含む)
- 外壁工事一式(撤去代含む)
こんな感じの項目しか書いてありませんでした。
私「さすがにもらったのってこれだけじゃないですよね?他にもらった書類は?」
親「置いていったのはこの見積書と契約書だけだよ」
契約書だけはしっかり作られていた
契約書を確認すると、契約書はしっかりと作られていました。
契約書に不備があると、契約が無効になってしまうので、悪徳業者といえども契約書だけはきっちりと作成します。
契約の日付をみると、この時点から10日前。クーリング・オフの期限が切れていました。
何故こんな契約をした?
何故こんなよく分からない工事の契約をしてしまったのかを、長くなるので箇条書きにします。
- ある日インターホンが鳴り、出てみると知らない業者
- その業者は「近くで工事をする予定なので、挨拶にきました」と挨拶にきた
- 業者「挨拶ついでに、家の外壁と屋根がだいぶ傷んでいるみたいなので無料で調査しましょうか?」
- 無料ならとお願いする
- 15分くらい点検をし、「思った以上に痛みがひどいです」「今すぐにでも工事をした方がいい」と言われ不安になる
- 明日、詳しい人間を連れてもう一度来ますと言い、その日は帰った
- 次の日に、職人らしき人と再訪し、約500万円の契約を結ぶ
- その更に3日後に上司と一緒にカタログなどの資料を見せに来て、契約書を置いていく(カタログなどは持ち帰る)
- 契約書を置いて行った7日後(契約日から10日後)に私が契約書を見る ←今ここ
こんなに簡単に500万円の工事契約を結んでしまう客側にも責任がありますが、どう考えてもこれは典型的な悪徳業者だと思います。
ここから、友人と友人の親の許可を得て、業者との戦いが始まります。
業者との闘い
その日のうちに私から業者に電話しました。
××さんに頼まれて、今回問い合わせさせて頂いてます。
その後に、「実は納得してなかった」って言われても知りませんよ。
そもそもあなた弁護士ですか?
出来ないですよ
クーリング・オフの適用期間は契約日含めて8日間なんで。
「契約書を渡した日」から8日間だからね。
さっきも言ったけど、今日中に手続きするんで、そっちも対応よろしく。
当サイトでは悪徳業者に注意を促す記事を何回か書いてきました。 それでも完全に悪徳業者を見抜くのは難しいので、もし工事を契約してしまったらどうすればいいのでしょうか? 自分が知らない間に家族や親せき、知人が悪徳業者と法外な値段で契[…]
まとめ
今回のケースでは、前金が発生していなかった事により、スムーズにクーリング・オフが出来ましたが、前金を払っていると、ちゃんと返金されるかの心配もあります。
また、今回のケースで担当者が「契約書はちゃんと契約日に渡した」と嘘をついたら、どうなるでしょうか。
「契約書をもらった日は契約日から3日後です」という証明は難しいので、面倒な事になってしまったと思います。